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⑬スイ / 石毛里佳
こんにちは。ついに梅雨入り!? 雨の降り始めた茅ヶ崎からお届けします、本日ご紹介する作品はこちらです!
スイ / 石毛里佳
演奏時間:約6分半 グレード:3+
http://www.cafua.com/products/detail586.htmlタイトルの「スイ」は、「水」「垂」「推」そして吹奏楽の「吹」…いろいろな意味をかけて付けられています。メインの意味は「粋」。
「格好良くてスピード感があり、ちょっと和風」そんなイメージで作られています。曲は、リズミカルに打点を刻む「タテのテーマ」と、美しく流れる「ヨコのテーマ」、二つのテーマを主軸に書かれています。始まりは「タテ」、中間から「ヨコ」、後半は「タテ」と「ヨコ」が同時展開して、ドラマティックに進んでいきます。
曲全体の流れ、演出を考えていく際に、ひとつあたまの片隅に置いておいて頂きたいの「強弱の演出」です。「スイ」はピアノ(弱)がとても効果的に使われており、弱奏が決まれば強奏も一層映えます。
曲のイメージに、もう一つ「クール」あるいはちょっとした「もの悲しさ」という印象を加えたとしたら、どうでしょう?
個人的には、「ファンタジーの世界で、今は昔の、歴史上の大戦」を物語るかのようなイメージを想起したりします。こちらのCDに演奏が収録されています。
酒井格「藍色の谷」
指揮:若林義人
演奏:龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=313酒井格「藍色の谷」には、トロンボーン奏者の岡本哲氏がソリストとして登場。スーレン・ヒュルガーアの「ラプソディア・ボレアリス」を演奏しています。
石毛里佳「スイ」には、打楽器を含む各パートにソロもあります(Ob.、Fl.、Tamb.、Timp.など)。タテヨコ、強弱をはじめ、色々な二項対立の中で、「ココ!」と思うバランスポイントを探りながら演奏して楽しんで頂きたいと思います。
本日は石毛里佳「スイ」をご紹介しました。このコーナー、残すところあと2回!
最後までお付き合い頂けますと幸いです。どうぞ、お楽しみに。