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東海大札幌高校「宇宙の音楽」12/20リリース!
CAFUAレコード CACG-0324
2023年最後のリリースは、全国大会出場40回、北の大地の名門「東海大学付属札幌高等学校吹奏楽部」の2023年定期演奏会ライブ盤!今年の全日本吹奏楽コンクールで熱演が披露されたスパーク「宇宙の音楽」をメインに据え、圧巻のヴィルトゥオーゾを余すところなく披露しております。2022年から23年にかけて、『月刊マガジン』誌で連載された山本誠志氏の漫画により、吹奏楽ファン以外にもその存在が大きく知られる事となった、フィリップ・スパークの名作「宇宙の音楽」。宇宙の誕生から未来までを音楽で描いた、というあまりに壮大なストーリーに圧倒されますが、原題の「Music of the Spheres」を直訳すると「球体の音楽」。このタイトルには、ギリシャ時代の数学者・ピタゴラスが提唱した「星の規則的な動きは、音楽の調和にも結びつく」という考えから生み出された「天球の音楽」に基づいて付けられています。CDジャケット(カバー)は、宇宙そのものよりも、古代の天文学者らが想像した天球の世界をイメージして描き上げたものです。なお、同曲ならびに宮下秀樹「ポロネーズとアリア」の2曲は、同校を長年に渡り指導している中村俊哉氏の客演指揮にてお届けします。
同校の定期演奏会には、いつもプロとして活躍する卒業生をゲストとして招き、ソロ作品を演奏しております。今回は、シエナ・ウインド・オーケストラを経て、現在は東京交響楽団のホルン奏者として活躍する加藤智浩氏が登場。「ドラゴンファイト」などの作品で知られるオットー・M・シュワルツ作曲の「ケープホーン」で美しくも力強い音色を奏でております。
日本と韓国の愛唱曲を見事にブレンドさせた高昌帥「アリランと赤とんぼ」は、同校が「第四高等学校」を名乗っていた頃にも演奏した得意の作品ですが、今回は副顧問の武智司先生がタクトを取りました。新時代の札幌高校を期待させる演奏にも注目です。
後半のポップスステージは、東海大札幌高校の名物とも言える、岩井直溥アレンジ作品を中心とした選曲。フランク・シナトラのカバーで大ヒットした「ニューヨーク・ニューヨーク」は2008年以来久しぶりの演奏。ノリノリなスウィング感がたまりません。サックスソロをフィーチャーした「メモリー」(キャッツ)では3年生がソロを担当、堂々と歌わせる演奏に心を揺さぶられます。鈴木英史編曲「糸」は同校の「おはこ」。そういえば、この曲を歌った中島みゆきさんは札幌のご出身でした。一説には150人以上がカバーしている、という名作「糸」、東海大札幌高校もその一員に名を連ねます。ラストナンバーの「キャリオカ」はラテンのノリが心地良いユーマンスの代表作。1933年の白黒映画『空中レビュー時代』の中でアステア&ロジャースの名ダンサー二人が繰り広げる圧巻のダンスシーンで演奏される曲です。ほとばしる熱いパッションを感じる事ができますでしょうか。
オリジナル作品もポップスも、基本は忠実に、しかし観客に最大の喜びと感動を、という東海大札幌高校の信念は揺らぐ事無く、高い完成度のライブアルバムとなっております。