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【本日発売! 野呂望ソロ楽譜】
皆様こんにちは!晩秋の候、いかがお過ごしですか?
本日は、ようやく空気も澄んで天は高く、秋らしくなってきた今の時期にぴったりの作品をご紹介致します♪◆野呂望作曲『フルートとピアノのための「エチュード・ファンタジック」』
◆野呂望作曲『クラリネットとピアノのための「エチュード・ファンタジック」』
もとはヴァイオリンとピアノのために書かれた作品でしたが、この度フルート版とクラリネット版を出版させて頂くことになりました。
「1.ラヴェルの名によるパヴァーヌ」と「2.タランテラ」の2曲入りで、演奏時間は通奏で8分ほど。パヴァーヌもタランテラももとは舞曲ですが、1曲目のパヴァーヌはゆったりとした歩みを思わせる流れの中に何とも言えない透明感が漂っています。「ラヴェルの名による」とある通り、“RAVEL”の5文字にそれぞれ音を当てはめたモチーフが、基本形・反行形・逆行形と変化させながら曲中に散りばめられています。
楽譜では“RAVEL”のモチーフの箇所にそれを示す表記があるのですが、実際演奏してみながら響きで感じ、繰り返しラヴェルの名を呼ぶようにじっくりと味わってみて頂きたいと思います。ゆっくりしたパヴァーヌと対比して置かれた「2.タランテラ」は急速な6/8の音楽で、作曲者が解説中で言っているように“無窮動”的ですが、ソロはところどころに休みも配置されていて“意外と優しい♡”という感じもあります。前半は短調(f moll)ですが、中間から長調(F dur)に転調し、1曲目のRAVELの旋律も回帰して明るく晴れ晴れとした、華やかなエンディングを迎えます。
RAVELの旋律はまずピアノのパートで再現されますが、その部分、わたくしの個人的な感想ですが、聞くたびにフィギュアスケートのステップシークエンスを見ているような感じを覚えます。フィギュアのステップシークエンスも、プログラムのどこに入れるかいくつかパターンはあると思うのですが、中間から後半に入っていることが多いですね。
前半やってきて、体力等大変な部分もあるけれど、ここぞとばかりにエネルギーを発散して踊りきる、吹ききる。その様はまるで生命がその光を燦然と放つようである。そんな印象が似ていると感じます。また、オリジナルがヴァイオリンソロの作品ということで、曲中にあるソロの“スタッカートの音”は、本来ピチカートで演奏されるものが多数ありました。
今回管楽器のためのソロ楽譜となり、楽譜上に「ピチカートの様に吹いて」という指示もないのですが、奏者の方が「もしかしたらこれはピチカートだったかもしれない」と想像しながら演奏して下されば、生まれてくる音楽も一層表情豊かなものになることと思います。フルート版とクラリネット版、それぞれどんな内容かお聞き頂ける、デモ音源動画をCAFUAのYoutubeチャンネルにご用意しました。
フルート版 https://youtu.be/1W1YkY7YgvI
クラリネット版 https://youtu.be/RzwNwMdOYvo
ノーカットフルサイズでお聞き頂けますので、ぜひ見てみて下さいね♪