• ブリッツと神大、2つの真島俊夫作品集発売に寄せて

    Date: 2016.12.20 | Category: NEWS! | Tags:


    「CAFUAさんが録った音で、僕の作品集を作ってくれませんか。」

    2016年1月4日、神奈川大学吹奏楽部定期演奏会後のレセプションで、真島俊夫先生が、当社代表・笠井に声をかけてくれました。とても嬉しいお話しでしたが、一方で、先生の体調の事を存じていましたので、先生がお元気なうちにCD作って喜んでもらわないといけないな、とも思いました。

    当社で過去に録音した真島先生作品をピックアップし、選曲資料を送ったのが4月初旬の事でした。「近日中に連絡します」「(CAFUAで録音がなかった)「五月の風」はいれたいところです」といった返信を頂いた数日後、先生が再入院された、との報。まさか…、と思っているうちに、先生は天国に旅立たれてしまいました。

    お元気なうちに…、という目標は実現できませんでしたが、必ずや「真島俊夫作品集」は作って世に出さないといけない、と決意を新たにしました。特に先生は、かつて学生として在籍されていた神奈川大学吹奏楽部の演奏だけのCDを作って欲しいご様子でした。タイトルは「真島俊夫 meets 神大」にして欲しい、と当社笠井宛でメールも来ておりました。

    亡くなって約一週間後、神大吹奏楽部に足を運び、実は先生がこんな事をおっしゃってて…、と小澤俊朗先生に伝えました。小澤先生は、神大の大先輩であり、吹奏楽部とは半世紀近い繋がりのある真島先生のご意志であれば、という事で全面的にご協力いただける事となりました。

    一方同じ頃、ブリッツ フィルハーモニック ウィンズ音楽監督の松元宏康さんと「ブリッツ×CAFUAで何かやりませんか?」という話し合いを重ねていました。もしコレボレーションするなら、第1段は絶対的に自信をもって世に出せる内容にしたい、と考えていたところに、真島先生の訃報が入ってきました。そこで、松元さんに提案しました。「真島先生の作品集を作りませんか?しかも、ブリッツじゃなきゃ絶対に出来ない、後世に語り継がれるような作品集を…。」

    真島先生の作品を片っ端から聞き、何度も話し合いを重ねました。「三つのジャポニスム」など盛んに演奏される作品をあえて曲目に加えず、「宝島」のようなポップス作品も取り上げず。名曲として後世に残さなくてはいけない、そして「作曲家・真島俊夫」の道標として欠かせない作品を集めたい。それなら「巴里の幻影」か、それに「三日月に架かるヤコブのはしご」も取り上げたい、フランス作曲家のアレンジ作品も収録したい…。最終的に選んだ7曲は、先日「第28回定期演奏会」でも取り上げられ、お客様に大きな感動と感銘をもたらした事は記憶に新しいところです。

    真島先生の一言から始まった、神大による作品集「真島俊夫 meets 神大」と、ブリッツとのコラボレーションからスタートした「真島俊夫 巴里の幻影 -珠玉の作編曲選-」。新春、2つのCDを世に送り出せるのも、真島先生が素敵な作品を数多く残してくれたからに他なりません。天国にいらっしゃる真島先生に、心からの感謝の気持ちを届けたいと思います。

    なお、両CDは「2017年1月18日」の全国リリース予定ですが、「真島俊夫 meets 神大」については1月4日の「”Applause to 真島俊夫”真島俊夫メモリアルコンサート」(東京芸術劇場)での先行発売を、またブリッツの「真島俊夫 巴里の幻影 -珠玉の作編曲選-」については1月11日の「ブリッツ フィルハーモニック ウィンズ第29回定期演奏会」(渋谷区文化総合センター大和田「さくらホール」)会場での先行発売を予定しておりますので、会場にお越しの方は是非販売ブースにお立ち寄り下さい。いずれも、真島先生への思いをギュッと詰め込んだ特別なCDとなっております。

    それぞれCDの収録曲等詳細については、また改めてこちらでご案内させて頂きます。

    ※2016年12月14日にCAFUAのfacebookページにアップした記事に、一部加筆修正した記事です。