• 5月リリースCDの紹介 2

    Date: 2015.06.17 | Category: NEWS! | Tags:

    紹介記事の2回目となる今回は、5月20日発売のこちら。

    浜松交響吹奏楽団、7年振りの待望のアルバムリリース!

    天雷无妄!

    0231

    「天野正道:天雷无妄(てんらいむぼう)」

    浜松交響吹奏楽団

    指揮/浅田 享

    定価 2,667円(税抜) CACG-0231


    【曲目】

    1. ワンダー・プラネット (高橋伸哉)

    2. グリーン・プロジェクト (鈴木英史)

    3. 鳳凰が舞う -印象、京都 石庭 金閣寺 (真島俊夫)

    4. ディヴェルティメント (アルフレッド・リード)

    5. カーニヴァルの朝 ~『黒いオルフェ』より (ルイス・ボンファ/編曲:真島俊夫)

    6. アシタカとサン ~『もののけ姫』より (久石 譲/編曲:小野寺 真)

    7. 邯鄲の夢 (八木澤教司)

    8.~11. 天雷无妄 (天野正道)

    12. 彼方の光 (村松崇継/編曲:浅利 真)


    冒頭にも書きましたが、浜響吹は前作「ガイア」から7年の時を経てのアルバムとなりました。

    満を持してのリリースとなった今作は、団体の想いが十分に込められた作品となっています。

    楽団創立35周年記念委嘱作品の高橋伸哉「ワンダー・プラネット」、そしてこちらも委嘱作品の八木澤教司「邯鄲の夢」。

    40周年記念の委嘱作品として、鈴木英史「グリーン・プロジェクト」、同じく40周年記念の委嘱作品でタイトル曲の天野正道「天雷无妄」。

    委嘱作品が4曲と非常に豪華なアルバムです。

    その他、昨年の全国大会で演奏された「鳳凰が舞う -印象、京都 石庭 金閣寺」も収録。多くの団体が取り上げていますが、浜響吹の音楽で奏でられる「鳳凰」はまた新鮮に聴こえます。

    編集をしながらフィナーレには泣きそうになりました。音を通じて伝わってくる熱量がものすごいのがこの楽団です。

    そして、コンチェルトにも注目。

    浜響吹とは長い付き合いのピアニスト・織茂学氏を迎えての「アシタカとサン」は、近年演奏会でもよく披露されるナンバーです。あたたかで穏やかな音楽の中に浮かぶ光のようなピアノの存在感が見事。

    リードの「ディヴェルティメント」は、通常フルートとバンドのコンチェルトですが、今回はピッコロとバンドのコンチェルトとして収録しています。

    伸びやかで綺麗ながらも芯のある音色を響かせるのは、長年浜響吹でピッコロを演奏している団員。私自身浜響吹でリード作品を聴いたのは初めてだったのですが、とても浜響吹サウンドに合っているなと感じました。ソロとともにバンドのサウンドも楽しめます。

    もう一つのソロ作品は「カーニヴァルの朝」。こちらもソロライブを行うほどの実力の持ち主の団員がソロを披露しています。迷いがなくクリアで明瞭な音には爽快感さえ覚えるほど。

    実は急遽収録が決まった楽曲ということもあり、ほぼ2回のテイク録りで終えた作品でもあります。

    アルバムの最後に収録した「彼方の光」は、木管とハープによる演奏。演奏会ではアンコールピースとして披露されました。

    指揮者の浅田先生がこの楽曲のメロディーの美しさをとても気に入られて、アンコールながらも熱を込めて指揮をされていた姿が印象に残っています。

    そして、アルバムのジャケットは、「ディヴェルティメント」のピッコロソロを吹いた団員による書。たくさんの文字の候補がありましたが(ブックレットの写真ページにも一部載っています)、最終的には天野先生も交え、この書体になりました。

    見た目から良い作品になるよう、最後の最後までジャケットのデザインにこだわって頂きました。

    ジャケットの裏の写真は、レコーディング終了後に撮った一枚です。

    魅力が目一杯に詰め込まれた、まさにこの7年の集大成と言えるアルバムとなりました。

    手に取って聴いて頂き、少しでも浜響吹メンバーの想いが伝わればと願っています。


    text by 制作部