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全国大会演奏作品紹介、③!
こんにちは。
本日は、今年の全日本吹奏楽コンクール全国大会から、高校の部で演奏されたCAFUA取り扱い作品についてご紹介していきます。
1曲目はこちら!
ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ
天野正道
演奏:柏市立柏高等学校このCAFUA Now!ブログでも何度かご紹介している作品ですね!「如何にスムーズに格好よくタイトルを読み上げるか!」というだけでもちょっと楽しめます(もちろん、最高の敬意と親愛を込めて!)。
タイトルはフランス語、つづりは“La forme de chaque amour change comme le Kaleidoscope”、意味は「それぞれの愛のかたちは万華鏡のごとく変化する」となります。
柏高校の演奏は分厚く温かみのあるサウンドで、どこか弦楽器の存在も濃厚に感じられ(吹奏楽なのに!)、まさに“愛”を聴衆に届ける素晴らしい演奏だったのではないでしょうか。その愛も、タイトルにある通り“様々な形の愛”に相違なく、それらの吹き分け、演じ分けはマインドの身軽さに起因しているように感じます。また、新しい愛のかたちに触れることができました。
こちらのCDにも収録しております。
O.レスピーギ:シバの女王ベルキス
文教大学吹奏楽部
あわせてお楽しみ頂けましたら幸いです。
それでは、2曲目に参りましょう。
パガニーニ・ロスト イン ウィンド
長生淳
演奏:山口県立防府西高等学校須川展也氏の委嘱によって書かれた2本のアルト・サクソフォンとピアノのための作品から、東京佼成ウィンドオーケストラのために吹奏楽曲としてアレンジされた経緯のある楽曲です。プロのために書かれた作品だけあって、技術的にも精神的にも、かなり難易度の高い作品となっております。
防府西高校の演奏は、落ち着き(冷静さ)と昂奮(情熱)のバランスが絶妙で、音に“ボディ”あるいは“質量”といったものが感じられました。内的エネルギーが充溢し作品の本質に迫った、非常に魅力的な演奏だったのではないでしょうか。スネアドラムをはじめとする打楽器群が強い推進力を生み出し、「聴き手に勇気を与えてくれる演奏」だったのではないかと思います。CAFUAレーベルからは、こちらのCDを発売中です。
長生 淳:パガニーニ・ロスト イン ウィンド
光ヶ丘女子高等学校吹奏楽部
3曲目はこちら!
アッフェローチェ
高昌帥
演奏:春日部共栄高等学校春日部共栄中学高等学校吹奏楽部の委嘱によって書かれた新曲。10月17日より、CAFUAレンタルライブラリーで楽譜のお取り扱いを開始しております。
「アッフェローチェ」は”affettuoso”と”feroce”をつなげた造語で、その名の通り「甘く優しく愛に満ちた」パートと、「荒々しく粗野な」パートに分かれています。
ラストのたたみ込みは、きっと体力的にも精神的にも大変なところ。でもそこを一歩一歩踏み込んでいくことで、演奏する者の強い思いが迫力をもって聴衆に伝わっていくのでしょう。春日部共栄中学高等学校吹奏楽部の、夏に行われた定期演奏会のライブCDがすでにリリースされておりますので、ノーカット版でもぜひお楽しみください!本日最後にご紹介する作品はこちら!
紺碧の波濤
長生淳
演奏:明浄学院高等学校長生氏が、「悲劇の英雄をテーマに」との委嘱を受けて書いた作品。解説の中では、「…悲劇の中にあって、運命をうらむのではなく静かに受け入れる」「諦めとは違い、背筋がすっと伸びた生き方で、凛とした気概」を持ち、「そんな英雄が、暗い波濤に滅びの予感を重ねて見据え、静かに受け入れつつも、さすがに胸の内には様々な思いが去来する…といったところを描いたのが曲の前半で、後半では、その波濤の真っただ中に入っていく」と語られ、とてもドラマティックな作品となっています。
CAFUAレーベルからも、この曲を収録したCDを複数リリースしておりますので、ぜひ色々聴き比べて楽しんでいただければと思います。
M.アーノルド:第六の幸福をもたらす宿
土気シビックウインドオーケストラ最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今年の全国大会も素晴らしい熱演揃いで、全ての団体がそれぞれに感動の届け手となられたことと思います。この舞台を見聴きして、「次は(も)」と志を新たにされている方も多いでしょう。
願わくは、そのときCAFUAが皆さんのお側に在れますように。。来年以降も、お役に立てて頂けましたら、幸いです!楽譜担当