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アンサンブル紹介リレー・その13
こんにちは。今週は、クラリネットアンサンブルをご紹介しています。
本日のピックアップは、こちら!
CEM-004
メトロポリス / 坂井貴祐(クラリネット4重奏)
定価 4,200円(税込)オフィシャルの商品ページに書いてあることはもう皆さんご覧いただけるようになっているので、あまり同じことは書きたくないのですが、この曲はミニマル・ミュージックの技法を用いて書かれた小品2曲からなっています。
ミニマル・ミュージックの「ミニマル」はすなわち”minimal”
「最小の、ごく小さい」という意味の言葉で、ミニマル・ミュージック自体はかなり現代的、ともすると前衛的な手法といえます。ごく小さなリズムやフレーズを繰り返し繰り返し用いるというものです。「そういえばクラリネットって…オーケストラに用いられる楽器の中ではかなり新しいものではなかったかな?」
そうですね。吹奏楽の世界でいえば、ユーフォニアムやサクソフォン等の方がさらに新しい楽器ですが、オーケストラで一般的に用いられる楽器の中では、新しい楽器の部類に入ります(ほかに新しい楽器といえば、たとえばトロンボーンなど)。
この、「新しい楽器」と「新しい音楽」の組み合わせ、いかがですか?
新しさのレベルは多少違えど、なにかの有機的なつながりを見出すことは、音楽を楽しくする一つの方法です。1曲目は水や風を思わせる、やや静かで波やうねりのある楽想。スタッカートのパートが、他と対比していて面白いです。
2曲目はややスピーディーでリズミカル。どちらの曲も、クラリネットのキャラクターをよく生かしています。作品名の「メトロポリス」=巨大都市、とは『行き交う音の動きを「人」に置き換えた時のイメージから』とのこと。
2曲目には4人全員で足を踏みならす箇所もありますが、大都会ということで、靴をいろいろ取り揃え音色を変えてみても面白いかもしれません(楽譜担当の個人的意見ですのでご注意ください)。クラリネット4重奏「メトロポリス」は、こちらのCDに収録されています。
併せてお楽しみいただければ、幸いです。
楽譜事業部 高橋