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アンサンブル紹介リレー・その32
こんにちは。明日は秋分の日ですね。
本日ご紹介するのは、こちらの作品です。
CEM-034
ブリージング・ダイアリ / 柳田孝義(金管5重奏)
定価5,040円(税込)“Breathing Diary”=風の日記帳、というタイトルにちなみ、一週間をイメージして7つの作品で構成されています。各作品に標題は付けられていませんが、速度等の標語で見比べますと、順に
1. Vivace
2. Adagio un poco con moto
3. Lento
4. Vivace
5. Larghetto
6. Lento ma non troppo
7. Presto-Andantino
となっており、一週間のうちに色々な日があるように、様々な表情の作品からなっています。特徴は、クロマティックな音遣い・短い音符が多いこと・エッジィなリズム…などが挙げられます。日本現代音楽協会主催の「現代の音楽展 ‘94」で初演されており(演奏は上野の森ブラス)、ハーモニーも現代を感じられる響きが多く使われています。
また、記譜上トランペットは1st・2ndともin Cで書かれています。Bb管で読み変えて演奏することも可能ですが、もしC管の楽器をお持ちであれば、C管を使用した方が作曲者のイメージした軽やかな音色により近付けるでしょう。個人的な話ではありますが、金管5重奏や木管5重奏などといった、異種楽器で構成するアンサンブルが私はとても好きです。同族楽器でつくる、均質でなじみの良い音の響きも素敵ですが、異種楽器のアンサンブルでは互いに異なる音色の、線と線で音楽の世界をつくりだしていく感じがなんともいえず楽しい感じがします。
この作品でも、響きの異なる楽器で一つの新しい響きを作っていく楽しさを、多くの方に味わって頂けたら幸いです。
楽譜事業部 高橋