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秋のレンタル楽譜紹介① 吹奏楽のための抒情詩「秋風の訴え」
こんにちは。まだまだ暑い日もありますが、9月に入って気分は「秋」。「芸術の秋」「音楽の秋」を、このコーナーでも盛り上げていきたいと思います。
今回は「秋のレンタル楽譜紹介」と題して、秋・冬、そして春のコンサートにもおすすめの作品を、10回程のシリーズでご紹介していきます。お付き合い頂けますと幸いです。
第1回目にご紹介するのは、こちらの作品です!吹奏楽のための抒情詩「秋風の訴え」/ 八木澤教司
演奏時間:約8分
レンタル価格:18,900円(税込)いきなり、タイトルに「秋」きちゃいましたね~~。
この作品は、八木澤氏が学生時代に24人編成の木管アンサンブルのために書いた曲を富山ミナミ吹奏楽団の委嘱で吹奏楽編成に生まれ変わらせたものです。楽譜上、ハープのパートがありますが、ハープのない編成でも演奏が可能です。日本には豊かな季節がありますが、八木澤氏が特に好きだと話すのがまさに「秋」。その中でも、秋の香りはたとえようもなく懐かしさを感じさせるもので、そんな秋の香りを運んでくる秋風は、「私たちに、いったい何を訴えかけているのか?」そんな、氏の素朴な心の動きが、この作品が生まれる最初のきっかけとなっています。
「秋」という季節、そして「秋風」というものに、どんなイメージを抱きますか?
透明感や肌寒さ、寂しさか温かさか。激しく落ち葉を巻き上げるさま、秋空に紅葉が舞い、センチメンタルやメランコリックな感情を、想起したりもするでしょうか。
この曲には、八木澤氏が感じた「秋」そして「秋風」の印象が凝縮されています。
曲中の美しい旋律もその要素の一つ。この作品の特徴としてあげられるのは、聴いた人の耳に残る美しい旋律です。
「耳に残る」すなわち「なつこい」属性は、八木澤氏が秋に感じる「懐かしさ」の表れであるともいえます。
バンドの拡大・縮小も、注目してみると面白いところ。素朴なアンサンブルから豪華とも形容できるトゥッティまで、一つの同じ旋律であっても、聞こえ方がガラリと変わります。
転調するところも、意識してみると景色が一気に変わるように感じられて楽しいものです(そうです…転調が複数回あるので、その点は少し注意が必要ですね。in C記譜のパートでは、♭が7個つく箇所もあります。こういう時にも、日頃のスケール練習が役に立ったりするんですね!)。少し急な話ではありますが、10月くらいの気持ちの良い日に、屋外のコンサートなどで演奏したらすごく良い演出になるのではないでしょうか。あくまで個人的な思いつきですが…
「これがこうだから、私はこれが好き!」って、言い切れないもの、ありませんか?
「うまく言えないんだけど、なんだか気になる…」そういう存在を持っている方には特に、
「たとえようもないけど、秋が好き」という八木澤氏のこの作品に、共感してもらえる部分があるのではないかと思います。八木澤教司作曲の『吹奏楽のための抒情詩「秋風の訴え」』
演奏はこちらのCDに収録されています。
天野正道『交響組曲第7番「BR」』
指揮:牧野誠
演奏:富山ミナミ吹奏楽団
CACG-0025 / 定価2,800円(税込)吹奏楽版委嘱団体による演奏です。ぜひ、あわせてお楽しみください。
CAFUAレンタルライブラリーではほかにも、八木澤教司作品をお取り扱いしております。
「神秘の花」― ギュスターヴ・モローに寄せて (グレード5 約7分半)
ファンファーレ「ミュージック シティ」 <小編成対応> (グレード3 約2分)こちらもチェックしてみて下さいね!
第2回も、どうぞお楽しみに♪楽譜事業部
高橋