Archive for 9月, 2013
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秋のレンタル楽譜紹介⑤その胸に抱け青雲の志
こんにちは。今日で9月も終わりですね。
10回シリーズの折り返しとなる今回、ご紹介するのはこちらの作品です。
その胸に抱け青雲の志 / 内藤淳一
演奏時間:約3分半
レンタル価格:15,750円(税込)2002年の下谷賞佳作受賞作品で、内藤氏が氏の長女のために書いたヴァイオリン独奏曲から旋律を引用しています。当時まだ幼かった氏の長男にささげるため、優しさと共に堂々とした表情も持つマーチとなるようなオーケストレーションが施されています。
時間でみれば約3分半と短い作品ですが、子を思う親の心が溢れんばかりに伝わる作品となっています。
曲は6/4拍子(四分音符=80)の、木管を主体とするコラールから始まります。掲げられた曲想標語は”Andante cantabile”。クラシックの名曲「オンブラ・マイ・フ」を思わせる、息の長いコラールです。
穏やかで、素直な優しい響きは、幼少期の子どもをつつむ温かい空気を思い起こさせます。
少しテンポを上げて(四分音符=92、4/4拍子)”Grandioso”に入ると、トゥッティになって9thの音を多用した和音を奏でます。どこか割り切れない複雑な響きは、幼子に芽生えた小さな自我のようにも感じられます。曲の本体となるマーチへの導入は”Con moto”、四分音符=116とさらにテンポを上げていきます。まるで、「子どもが魔法のようにすくすくと成長する様をながめ」「若い鳥が初めて空に飛び立つかのような」高いエネルギーを持ったパートです。
曲の本体である第1のマーチに入ると、逆に少しテンポは落ち着いて(四分音符=96)”Moderato”の指示になります。ゆったりとした旋律に四分音符を刻むバスと大太鼓、スネアの軽快な響きが「威風堂々第一番」を思わせる荘厳な表情のパートです。
主旋律をいくつかの楽器群で持ち回っていて、セクションが変わるたびに音色も変わるのですが、それがあたかも「たくさんの人の手から手へ」、若者が渡り渡されていく様子を想起させます。一貫して感じられるのは、「たくさん、色々な人がいるけれども、皆おおもとのところではあたたかく見守っている」「(対象が)愛されている」という大きな感情ではないでしょうか。テンポはさらに遅く(四分音符=92)、幅を広げて“Maestoso”に入っていきます。音楽そのものも次第に大きくなり、同時にどこか遠ざかっていくような感じがします。
それは、子がその背に親の願いだけをのせて、親の手から離れていくことの描写なのでしょうか。
解説にある「変格終止の繰り返し」は、このMaestosoパートの後半、リハーサルマークでいうとGからの部分にあたりますが、「変格終止」はほかに「アーメン終止」とも呼ばれます。教会音楽で「アーーー、メーーーーン」と歌うところをイメージしてみて下さい。
あそこの箇所は、ほぼ、ほとんどが「アーメン終止」すなわち「変格終止」になっています。
「変格終止」には、「祈りをこめる」という意味を持たせることが出来るのです。最後には、澄んだEbの和音と軽快な打楽器群のリズムで、あたたかく清々しい印象と共に曲を閉じます。
大人が演奏する時には子どものことを思いながら、
学生など若い方が演奏されるときには、今の自分の親の気持ちや将来の自分の気持ちを思いながら、演奏してみて頂くと良いのではないでしょうか。
4分未満の作品ではありますが、心地よい温かさと重みのある、とても充実した作品です。内藤淳一「その胸に抱け青雲の志」は、土気シビックウインドオーケストラの記念すべきリリースCD第1弾に収録されています。
L.バーンスタイン キャンディード序曲
指揮:加養浩幸
演奏:土気シビックウインドオーケストラ現在の最新作は何と第17弾を数えるシリーズの、はじまりの一枚となっています。
秋のレンタル楽譜紹介シリーズ第5回は、内藤淳一作曲の「その胸に抱け青雲の志」をご紹介しました。
次回10月7日の更新です。どうぞ、お楽しみに♪楽譜事業部
高橋
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秋のレンタル楽譜紹介④ローマの謝肉祭
こんにちは。朝晩の気温差が激しい今日この頃ですが、いかがお過ごしですか?
先日の満月の夜には、美しい“中秋の名月”を堪能された方も多いのではないでしょうか。
それでは本日も、レンタル楽譜のご紹介をさせて頂きたいと思います。本日は、こちらの作品です♪
ローマの謝肉祭 / 作:L.H.ベルリオーズ、編:鈴木英史
演奏時間:約9分
レンタル価格:29,400円(税込)原曲の作曲者、ルイ・エクトル・ベルリオーズは、19世紀フランスロマン派を代表する音楽家です。作曲だけでなく、指揮者としても活躍しており、標題音楽の創始者としても知られています。<幻想交響曲>の作曲者としても有名ですね。
前述したとおりベルリオーズは「フランスの人」であり、楽曲タイトルも“Le Carnaval Romain”とフランス語で綴られています。つまり、「フランス人から見たイタリア・ローマの謝肉祭の印象」というふうにも考えられます。
イタリアの風物を表現する時、ネイティブのイタリア人と、外国人(この場合フランス人)が表現するのでは、きっと違うものが出来上がりますよね(どちらが良いとか優れているということではありませんが…)。そういう部分も楽しみながら、聴いたり演奏したりしてみるのも良いのではないでしょうか。
アレンジは、管弦楽編成から吹奏楽編成へのアレンジを数多く手掛けている鈴木英史氏によります。解説に、管弦楽曲を吹奏楽にアレンジする際のこだわりについてコメントを寄せて頂いていますので、引用してご紹介します。
吹奏楽で管弦楽作品を演奏する際に、原曲の声部をそのまま置き換えた譜面(またはそれでも成り立つ作品)と、全面的に吹奏楽用に組み替えられた譜面(それが必要な作品)があります。そもそも管弦楽と吹奏楽は全く違う演奏媒体です。ラヴェルが自作ピアノの曲を管弦楽にするのと同じくらいの創造力が必要ですし、演奏にも同じような創造力が必要です。そのような創造力と姿勢で取り組まれた「編曲」という作業は確実に「再創造」としての力があります。移し替えた譜面や演奏には音楽の力はこもっていません。
(中略)
今回アレンジにあたって、ベルリオーズが要求している「色合い」を吹奏楽で表現するには、ほぼ全ての箇所の配置を変更する必要がありました。弦楽器では問題なく「響く」配置も、管楽器の集合体では「全く響かない」ということは皆さんも経験していることでしょう。オーケストラの音符を「移す」だけでは音楽を伝える事にはならない、これは編曲だけではなく、演奏にも言えることです。(解説より抜粋)ぜひ、オーケストラの演奏と、この楽譜(吹奏楽版)の演奏を聴き比べながら検証してみて頂きたいのですが、このアレンジでは「オーケストラ的な軽さ、華やかさ、ストリングスを含んだ編成だからこその爽やかさ」の気配を感じることが出来るのではないでしょうか(※オーケストラにも、重さやさびしさや暑苦しさの表現力はあります)。
この作品が持っているキャラクターは、先に挙げた
・外国(フランス)人から見たイタリアの印象(イタリアらしい歌い回しも魅力的)
・軽快さ、華やかさ、爽やかさ
…のほかにも、・謝肉祭の解放感
・玄人ばかりでなく、庶民にも親しまれ、愛される性質(オペラ「ベンヴェヌート・チェッリーニ」から派生した、劇半音楽としての性質も残しています)
などが挙げられます。歌の国イタリアの旋律を持つ管弦楽作品、
活気があり、華やかで楽しげな雰囲気のこの作品に取り組むことは、
演奏会のプログラムだけでなく、演奏者の音楽性の幅も広げてくれることでしょう。鈴木英史氏の編曲による「ローマの謝肉祭」は、CAFUAセレクションシリーズの8枚目であるこちらのCDに収録されています。
CAFUAセレクション2011 吹奏楽コンクール自由曲選 「ローマの謝肉祭」
指揮:加養浩幸、浦川薫
演奏:航空自衛隊航空中央音楽隊
CACG-0163 / 定価2,800円(税込)コンクール自由曲におすすめの作品を、国の内外を問わず集めた一枚です。
CAFUAレンタルライブラリーではこの他にも、鈴木英史氏の編曲によるアレンジ楽譜を多数お取り扱いしております。
シベリウス:交響詩「フィンランディア」
ドヴォルザーク:序曲「謝肉祭」
ドリーブ:バレエ音楽「コッペリア」
オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」序曲参考音源CDも楽譜の詳細ページでご案内しておりますので、ぜひあわせてチェックしてみて下さいね。CAFUA webサイトでレンタル楽譜とCDを同時注文して頂くと、CDが30%offになるキャンペーンも、好評実施中です。
第4回は、L.H.ベルリオーズ / arr.鈴木英史「ローマの謝肉祭」をご紹介致しました。次回もどうぞ、お楽しみに♪
楽譜事業部
高橋
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秋のレンタル楽譜紹介③イシュルーンの枝はまぼろしのように
こんにちは! 毎週1曲ずつ、秋冬のコンサートなどにもおすすめの吹奏楽曲をご紹介しているこのコーナー、本日ご紹介するのはこちらの作品です♪
イシュルーンの枝はまぼろしのように / 石毛里佳
演奏時間:約8分
レンタル価格:27,300円(税込)“イシュルーン”はアラビア語で20のこと。20人(厳密には21パート。打楽器は2人で演奏できるようになっています)編成のための作品です。
この曲を書くにあたっては、「少人数ならではの曲を」ということで、「小編成の吹奏楽」というよりは「人数が多めのアンサンブル」という発想で書いた…と、作曲者の石毛さんは話しています。
「ユニゾンを極力なくし」、「全員がソリストのように役割を担う」ように書かれたこの作品を、今ご紹介するのにはちょっとした理由があります。この曲が生まれたのには、『東海大学付属高輪台高校から、コンクール自由曲の委嘱を受けて』という経緯があり、コンクールでの演奏にもおすすめしている作品なのですが、
コンクールを終えた後のタイミングにも、ぜひ挑戦して頂きたい作品なのです!コンクールという大きな舞台を経験して、バンドメンバーたちが一回りも二回りも成長した今。
けれど上級生は引退して、バンドがスリムでコンパクトになっている今。ほとんど全てのパートがソロパートであるこの作品を演奏して、メンバーの成長を内外に示し、全員が『ソロを吹いた(叩いた)ことがある』という経験を、このタイミングで積むことが出来ます。
コンクール後から新入生が入るまでの間の、この期間に取り組むのにぴったりの作品なのです!
曲はフルートのどソロから始まり、まずは木管群でソロを引き継いでいきます。
4分音符=82と、やや遅めの中庸なテンポで、キモになるのは8分音符の歌い方かもしれません。長い音符も短い音符ももちろんそうなのですが、こと8分音符をどのように演奏するかによって、うた(メロディー)の存在感が大きく変わります。チェレスタ(ピアノもしくはシンセサイザーのチェレスタ音で代替可能)の和風な挿句を経て、サウンドは金管中心に移っていきます。この作品においては、「場面転換にチェレスタあり」と考えてみても良さそうです。この後も、チェレスタを挟んで、金管アンサンブルからトゥッティへと響きが変わっていきます。
トゥッティで盛り上げたところでテンポは4分音符=168となり、速く激しいパートに入っていきます。拍子は3+2からなる5拍子です。このパートでは打楽器もしっかりとアクセントをだして、サウンドに躍動感をつけましょう。全体的に、メリハリが重要になるパートです。
そしてふたたびテンポはゆっくりになり、冒頭の主題が戻ってきます。新たに4分音符と8分音符からなるコラールが現れ、美しい響きを作るアンサンブルの力が試されます。
全員でフォルティッシモまで上りつめ、その後はテンポダウンしてパート数も減り、ダイナミクスも抑えて、まぼろしのように消えていきます。作曲者が「大きなアンサンブル」を意図したとおり、プレイヤー個人同士が寄り添うように、ある時は歩みをそろえ、またある時には競い合うように…
メンバーそれぞれが自分の意思を持ち(バラバラの、というわけではなく)、それを聴衆に届けられるように意識して演奏して頂くと良いのではないでしょうか。
バンドの内でも、そして外から見ても、「一人一人の顔が見えること」がこの作品の特長であり、積極的に表現して頂きたいところとなっております。石毛里佳の20人編成のための作品「イシュルーンの枝はまぼろしのように」は、こちらのCDに収録されています。
スパイラル・インフィニティー
演奏:東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
CACG-0128 / 定価2,800円(税込)「イシュルーン」の委嘱主でもある東海大学付属高輪台高校吹奏楽部の、勢いあるサウンドをお楽しみいただけます。
また、CAFUAレンタルライブラリーでは、石毛里佳作曲の小編成作品を多数お取り扱いしております。
おもいのことのは(グレード4 約7分)
かけら幻想(グレード3+ 約7分)
スイ(グレード3+ 約6分半)
メガ・スモールバンド(グレード3 約6分)
ハピラテ(グレード3+ 約7分半)
イダム(グレード3+ 約7分)それぞれの詳細ページで、演奏を収録したリリースCDもご案内しておりますので、あわせてチェックしてみて下さいね。
次回もどうぞ、お楽しみに!楽譜事業部
高橋
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秋のレンタル楽譜紹介②“The Courage”~真の勇気とは~
こんにちは。シリーズ第2回目となる本日は、21世紀の吹奏楽「響宴XII」で下谷奨励賞を受賞した、こちらの作品をご紹介します。
“The Courage”~真の勇気とは~ / 小長谷宗一
演奏時間:約8分
レンタル価格:30,450円(税込)勇気と訳される英語は、“Courage”のほかに“Bravery”等がありますが、行動にフォーカスした“Bravery”に対し、“Courage”を用いて、より「精神的なもの」を意図しています。
イメージは、武士道や騎士道の、「凛として誇り高い、真の勇気」です。この曲の誕生には、当初マーチングバンドのための楽曲として委嘱され(平成18年に山口県で行われた国民文化祭のマーチング部門より委嘱)、それを聴いた方が吹奏楽のバンドでも演奏したいと小長谷氏に要望し、シンフォニックバンドバージョンが生まれた…という経緯があります。
このような流れもあって、バンドの形態・サウンドともに、マーチングバンドとシンフォニックバンド、両方の特徴をもつ作品となっています。
特に打楽器のパートは、クラシカルな打楽器群、マーチングパーカッション、ドラムセットも用いて活躍していますので、ぜひチェックして頂きたいところです。楽曲は<序><憂い><葛藤><矜持>の4つの部分からなり、<序>ではそれぞれにディヴィジした4つのトランペットパート(計8つに分かれます)がファンファーレを奏でます。
続く<憂い>では、Fマイナーのメロディーをまずクラリネット・サクソフォーン・ホルンなどの中音楽器で奏し、2度目には高音木管がメロディーに加わります。同時に、低音楽器が四分音符で動き始め(さながら歩くといった風情です)、トランペットの合いの手も加わります。
<葛藤>は4ビートのカウベルが全体をリードし、打楽器と低音楽器群が中心になって特徴あるリズムパターンを作ります。Piu mossoとなる後半では、強い4分打ち、さらに2拍3連のリズムが全体に伝播していき、まるで精神が葛藤に追い詰められていくようです。
特に、このパートの最後に全員で2拍3連リズムを演奏するところは2小節でも4小節でもなく「3小節」となっており、独特の緊張感を醸し出しています。最後のパートとなる<矜持(きょうじ)>。国語辞典を引けば、「誇り、プライド」などという言葉も見つかります。
アルトサクソフォンからトランペットへとソロが引き継がれ、さらに変形したメロディーがゆったりとバンド全体に広がっていきます。
サウンドが広がると同時に展開されていくのが、からりと乾いた音が心地よいマーチングパーカッション群。歯切れの良いそれらの音は、まるで夜空いっぱいにあがる花火のようです。マーチングとシンフォニックバンドの特徴をあわせ持つこの作品は、吹奏楽とマーチングの活動を同時展開している団体の方や、マーチングバンドと吹奏楽団の合同演奏などにもおすすめです!
華やかさと同時に精神的な深さも問う楽曲で、聴衆に楽しさと感動を届けることが出来るでしょう。
演奏は、21世紀の吹奏楽「響宴XII」(ブレーンミュージック BOCD-7484-7485)に収録されています。そして、この度新たに、小長谷作品が“POST de スコア”のラインナップに加わります!
A4版のスコアを、1曲1,500円で15日間閲覧できるというこのサービス。ぜひ、選曲などにお役立て頂きたいと思います!
小長谷作品の“POST de スコア”サービスは、近日スタート予定!!さらにCAFUAレンタルライブラリーでは、下記小長谷作品も取り扱っております。
<アンサンブル作品>
綴れ織for Flute Trio(フルート3重奏)
ブラスアンサンブルのための音楽「子供の街」(金管8重奏)
幻影 全3楽章(金管8重奏) ※第1・第2楽章と、第3楽章に分けてのレンタルも可能です<吹奏楽作品>
前奏曲「翔きの瞬間(とき)」(グレード3+、約6分)
パシフィック セレブレーション マーチ(グレード3+、約4分)リリックマーチ(グレード3+、約5分)
Six Sticks for Three Snare Drums and Band(グレード3、約3分)※ソロスネアドラムは4+アンサンブルコンテストにおすすめの室内楽曲と、キャラクター豊かな吹奏楽作品が揃っています。ぜひこちらもチェックしてみて下さいね。
次回もどうぞ、お楽しみに♪楽譜事業部
高橋
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商品販売再開のお知らせ
8月8日に不備が発覚致しました『交響詩「アルプスの詩」/文教大学吹奏楽部』(CACG-0208)
におきまして、本日より販売を再開致します。ご購入頂きましたお客様、並びにご関係者様には、
多大なるご迷惑をお掛け致しましたことをお詫び申し上げます。まだ以前の商品をお持ちのお客様には、交換をさせて頂きたく存じます。
恐縮ですが、メールかお電話にてお知らせ頂けると幸いです。今後はこのようなことのないよう、制作作業を徹底して参ります。
どうか、変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。問い合わせ先:
電話 0467-87-6068
メール webshop@cafua.com
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秋のレンタル楽譜紹介① 吹奏楽のための抒情詩「秋風の訴え」
こんにちは。まだまだ暑い日もありますが、9月に入って気分は「秋」。「芸術の秋」「音楽の秋」を、このコーナーでも盛り上げていきたいと思います。
今回は「秋のレンタル楽譜紹介」と題して、秋・冬、そして春のコンサートにもおすすめの作品を、10回程のシリーズでご紹介していきます。お付き合い頂けますと幸いです。
第1回目にご紹介するのは、こちらの作品です!吹奏楽のための抒情詩「秋風の訴え」/ 八木澤教司
演奏時間:約8分
レンタル価格:18,900円(税込)いきなり、タイトルに「秋」きちゃいましたね~~。
この作品は、八木澤氏が学生時代に24人編成の木管アンサンブルのために書いた曲を富山ミナミ吹奏楽団の委嘱で吹奏楽編成に生まれ変わらせたものです。楽譜上、ハープのパートがありますが、ハープのない編成でも演奏が可能です。日本には豊かな季節がありますが、八木澤氏が特に好きだと話すのがまさに「秋」。その中でも、秋の香りはたとえようもなく懐かしさを感じさせるもので、そんな秋の香りを運んでくる秋風は、「私たちに、いったい何を訴えかけているのか?」そんな、氏の素朴な心の動きが、この作品が生まれる最初のきっかけとなっています。
「秋」という季節、そして「秋風」というものに、どんなイメージを抱きますか?
透明感や肌寒さ、寂しさか温かさか。激しく落ち葉を巻き上げるさま、秋空に紅葉が舞い、センチメンタルやメランコリックな感情を、想起したりもするでしょうか。
この曲には、八木澤氏が感じた「秋」そして「秋風」の印象が凝縮されています。
曲中の美しい旋律もその要素の一つ。この作品の特徴としてあげられるのは、聴いた人の耳に残る美しい旋律です。
「耳に残る」すなわち「なつこい」属性は、八木澤氏が秋に感じる「懐かしさ」の表れであるともいえます。
バンドの拡大・縮小も、注目してみると面白いところ。素朴なアンサンブルから豪華とも形容できるトゥッティまで、一つの同じ旋律であっても、聞こえ方がガラリと変わります。
転調するところも、意識してみると景色が一気に変わるように感じられて楽しいものです(そうです…転調が複数回あるので、その点は少し注意が必要ですね。in C記譜のパートでは、♭が7個つく箇所もあります。こういう時にも、日頃のスケール練習が役に立ったりするんですね!)。少し急な話ではありますが、10月くらいの気持ちの良い日に、屋外のコンサートなどで演奏したらすごく良い演出になるのではないでしょうか。あくまで個人的な思いつきですが…
「これがこうだから、私はこれが好き!」って、言い切れないもの、ありませんか?
「うまく言えないんだけど、なんだか気になる…」そういう存在を持っている方には特に、
「たとえようもないけど、秋が好き」という八木澤氏のこの作品に、共感してもらえる部分があるのではないかと思います。八木澤教司作曲の『吹奏楽のための抒情詩「秋風の訴え」』
演奏はこちらのCDに収録されています。
天野正道『交響組曲第7番「BR」』
指揮:牧野誠
演奏:富山ミナミ吹奏楽団
CACG-0025 / 定価2,800円(税込)吹奏楽版委嘱団体による演奏です。ぜひ、あわせてお楽しみください。
CAFUAレンタルライブラリーではほかにも、八木澤教司作品をお取り扱いしております。
「神秘の花」― ギュスターヴ・モローに寄せて (グレード5 約7分半)
ファンファーレ「ミュージック シティ」 <小編成対応> (グレード3 約2分)こちらもチェックしてみて下さいね!
第2回も、どうぞお楽しみに♪楽譜事業部
高橋
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