Archive for 5月, 2013
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⑭前奏曲と遁走曲 / 天野正道
こんにちは。今日を入れて、残すところあと2回となったこのコーナー、本日ご紹介するのはこちらの作品です!
前奏曲と遁走曲 / 天野正道
演奏時間:約6分半 グレード:3
http://www.cafua.com/products/detail548.html遁走曲、って、珍しい言い方ですね? 欧文では「Prelude and Fugue」となります。つまり、「プレリュードとフーガ」。フーガを日本語で言うと「遁走曲」になるんですね! フーガ=Fuga(伊)には、“逃走”という意味があります。
「プレリュードとフーガ」という形式は、バロックの巨匠J.S.バッハも好んで用いたもので、後世の作曲家も数多くこの形式を用いた作品を残しています。天野氏の完全オリジナルであるこの作品は、「プレリュードとフーガ」の形式に則った、吹奏楽では珍しい作品です。
天野正道「前奏曲と遁走曲」は、題名からも判る通り描写音楽でも標題音楽でもありません。描写的な音楽が演奏されることの多い昨今では、少し異色に感じられるかもしれません。そこにあるのは描写音楽のような物語やイメージではなく、純粋な音楽の美しさ、あるいは数学的ともいえる音楽の美しさです。
特にフーガの部分を天野氏は厳格な形式で書いたと話しています。フーガのはじめに提示される「主唱」、5度上方に移調されて現れる「答唱」、それに付随する「対唱」は特に重要です。
コンクールで演奏をされる際には、他の楽曲とは一味違う存在感を発揮するでしょう。「華やか」とか「元気」などといったキャラクターではなく、音楽の純粋な美しさを表現するとともに、コンダクターもプレイヤーも、全員が「理解して演奏している」ということを音で伝えることが出来れば、清々しくかつ厳かな気持ちで、聴衆に感動を届けることが出来るはずです。
主な調性はg mollとB durです。調号が同じ、並行調ですね。練習にあたっては、ハーモニーも良いのですが、音組織を意識する意味でのスケール練習や、2声や3声の分かりやすい複音楽の曲を、練習曲として演奏してみるのも良いかもしれません。
参考演奏を収録したCDはこちら!
CAFUAセレクション2007「メトロプレックス」
指揮:加養浩幸・浦川薫
演奏:航空自衛隊西部航空音楽隊
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=186CAFUAセレクション2007「メトロプレックス」からは、
石毛里佳「おもいのことのは」
福島弘和「走れメロス」も小編成レンタル譜としてご紹介させて頂きました。本日は、天野正道「前奏曲と遁走曲」をご紹介しました。明日の最終回はなんの曲!? どうぞお楽しみに!
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⑬スイ / 石毛里佳
こんにちは。ついに梅雨入り!? 雨の降り始めた茅ヶ崎からお届けします、本日ご紹介する作品はこちらです!
スイ / 石毛里佳
演奏時間:約6分半 グレード:3+
http://www.cafua.com/products/detail586.htmlタイトルの「スイ」は、「水」「垂」「推」そして吹奏楽の「吹」…いろいろな意味をかけて付けられています。メインの意味は「粋」。
「格好良くてスピード感があり、ちょっと和風」そんなイメージで作られています。曲は、リズミカルに打点を刻む「タテのテーマ」と、美しく流れる「ヨコのテーマ」、二つのテーマを主軸に書かれています。始まりは「タテ」、中間から「ヨコ」、後半は「タテ」と「ヨコ」が同時展開して、ドラマティックに進んでいきます。
曲全体の流れ、演出を考えていく際に、ひとつあたまの片隅に置いておいて頂きたいの「強弱の演出」です。「スイ」はピアノ(弱)がとても効果的に使われており、弱奏が決まれば強奏も一層映えます。
曲のイメージに、もう一つ「クール」あるいはちょっとした「もの悲しさ」という印象を加えたとしたら、どうでしょう?
個人的には、「ファンタジーの世界で、今は昔の、歴史上の大戦」を物語るかのようなイメージを想起したりします。こちらのCDに演奏が収録されています。
酒井格「藍色の谷」
指揮:若林義人
演奏:龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=313酒井格「藍色の谷」には、トロンボーン奏者の岡本哲氏がソリストとして登場。スーレン・ヒュルガーアの「ラプソディア・ボレアリス」を演奏しています。
石毛里佳「スイ」には、打楽器を含む各パートにソロもあります(Ob.、Fl.、Tamb.、Timp.など)。タテヨコ、強弱をはじめ、色々な二項対立の中で、「ココ!」と思うバランスポイントを探りながら演奏して楽しんで頂きたいと思います。
本日は石毛里佳「スイ」をご紹介しました。このコーナー、残すところあと2回!
最後までお付き合い頂けますと幸いです。どうぞ、お楽しみに。
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⑫チェイサー / 天野正道
こんにちは! 茅ヶ崎でも梅雨の気配が感じられる天気ですが、本日も小編成の作品をご紹介していきたいと思います! 本日はこちら♪
チェイサー / 天野正道
演奏時間:約7分半 グレード:3
http://www.cafua.com/products/detail554.html本日は、天野正道「チェイサー」推し!の制作部スタッフからコメントを貰いましたのであわせてご覧頂ければと思います。
『あらゆるジャンルの作品を書いている天野正道氏ですが、近年のCAFUAセレクションでは現代作品が多く、そのイメージの方も多いのではないでしょうか。この「チェイサー」は天野氏の世界観を残しつつも、どのバンドにもオススメの取り組みやすい作品となっています。』『曲は金管楽器のファンファーレで始まり、ファンファーレで終わります。ファンファーレと、後に続く木管楽器の美しい対比、低音楽器の生き生きとしたリズム、打楽器の効果的な使い方等、すべての楽器が生かされた楽曲と言えます』
制作部からのコメントを載せさせて頂きました。そんな制作部が、魂を込めて送りだした収録CDはこちら!
CAFUAセレクション2005「エブリデイ・ヒーロー」
指揮:加養浩幸・浦川薫
演奏:航空自衛隊西部航空音楽隊
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=24また、「チェイサー」はCAFUAセレクション2013(最新作)の特典CDにも収録されています。特典CDは、選曲委員の先生方とCAFUAスタッフが選んだ名作や、これまでディスクの収録時間の都合でカットせざるを得なかった作品をひとつにまとめたスペシャルな1枚!
CAFUA webショップなら、まだ特典CD付きでご用意できます!
CAFUAセレクション2013「開闢の譜」
指揮:加養浩幸・河邊一彦
演奏:海上自衛隊東京音楽隊
http://www.cafua.com/products/detail684.htmlCAFUAセレクション2013特設ページもどうぞ↓
http://www.cafua.com/2013selection/ファンファーレが鎮まると、しずかに歌が重なり合う中間部に入ります。ここでひとつ特徴的なのは、「連続5度」の音遣い。完全5度を2つ以上連続で用いることは、狭義のクラシック音楽では避けられることが多いのですが、意図的に用いると独特の効果が得られます。
解説によれば、「中世のアルス・アンティカのような」音遣いをしているということで、歌(旋律)のところは音域が割と低いこともあり、男声によって歌われた単旋律聖歌のイメージも重なってくるように感じられます。
いま、和音といえば「3度の堆積」が基本。しかし、この曲では4度を堆積した「4度和音」も多く用いられています。その一つの特徴は「モード的」であること、つまり3度和音が用いられる調性音楽とは少し性質が違うのです。
4度和音の特徴は、例えばsus4の和音などにも見て取ることが出来ます。「この和音に合うメロディーの音は?」と考えた時、とても守備範囲が広く、メロディーへの和音付け、逆に即興メロディーのバックにと、けっこう便利に使えます。
話が横道にそれましたが、要は「3度和音ベースの音楽とはちょっと違うんだ」ということを頭の片隅に置いて、普段とは少し違う音の世界を楽しんでいただければ幸いです。
編成規模、グレード、曲のキャラクターからも、「天野作品に挑戦したいけど、なにからやるか。。」と迷っていらっしゃる方にぜひ、聴いて・演奏して頂きたい作品です!
本日は、天野正道作曲の「チェイサー」をご紹介しました。
このコーナーも残すところ3回! 明日もどうぞ、お楽しみに!
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【吹奏楽譜】コンサートマーチ2曲・本日発売!
本日、「紙ひこうき」「サニー・デイ」二つのコンサートマーチが発売になりました!
「マーチ“紙ひこうき”」(CWE-023)
作曲:羽村知也
演奏時間:約4分
価格:8,190円(税込)
参考音源:「21世紀の吹奏楽 響宴Ⅸ」(ブレーンミュージック BOCD-7476-7477)第9回響宴入選作品です。*出版にあたり、一部改訂が入っております。
紙ひこうきを飛ばして遊んだ少年の頃を思い出させるような、軽やかで透明感のある作品です。
「サニー・デイ」(CWE-024)
作曲:渡部哲哉
演奏時間:約3分半
価格:8,190円
参考音源:「Play with Heart Ⅱ」(CAFUAレコード CACG-0204)第16回響宴入選作品。晴れの日に陽の光を浴びながら感じる、心地良い暖かさ、さわやかに吹く風、光に輝きを色彩といった、ひとときの感動をぎゅっととじこめたような作品です。
先日浜松で行われたジャパンバンドクリニックでも、松戸市立第四中学校吹奏楽部により演奏されました。渡部哲哉「サニー・デイ」が収録されているCDはコチラ♪
「Play with Heart Ⅱ」
松戸市立第四中学校吹奏楽部
指揮/須藤卓眞
定価2,800(税込) CACG-0204こちらも5月22日に発売になったばかりの新譜です。
吹奏楽オリジナル曲にポップス、松戸四中のハートがいっぱいに詰まった一枚となっておりますので、あわせてお楽しみいただければ幸いです。チェックしてみて下さいね!
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神大の最新作がリリース!
本日、神奈川大学吹奏楽部の最新CDが発売になりました!
「交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』」
神奈川大学吹奏楽部
指揮/小澤俊朗
定価2,800(税込) CACG-0205【曲目】
1. リバティ ファンファーレ (ジョン・ウィリアムズ)
2. 歌劇「タンホイザー」序曲 (リヒャルト・ワーグナー)
3. 優しい花たちへ (高 昌帥)
4. リンカンシャーの花束 (パーシー・オルドリッジ・グレインジャー)
5. 喜歌劇「軽騎兵」序曲 (フランツ・フォン・スッペ)
6. 吹奏楽のためのバラードI (兼田 敏)
7. 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 (リヒャルト・シュトラウス)今作で14作目となるアルバムは、過去の1作目「英雄の生涯」と9作目「ドン・ファン」に続く、シュトラウス交響詩作品「ティル」がメインに。
「ティル」の素晴らしい演奏はもちろん、新曲として注目されている高昌帥氏の「優しい花たちへ」や神大の貴重な吹奏楽オリジナル作品として収録された「リンカンシャーの花束」も聴きどころの一つです。そして、この大作たちを1つの定期演奏会で演奏したという集中力と体力が神大の凄さがではないでしょうか。
是非神大の音楽をご堪能下さい。
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⑪おもいのことのは / 石毛里佳
こんにちは。今週も、CAFUAレンタルライブラリーから小編成向けの楽曲をご紹介していきたいと思います! 本日ご紹介するのはこちらの作品!
おもいのことのは / 石毛里佳
演奏時間:約7分 グレード:4
http://www.cafua.com/products/detail583.html曲のはじめにクラリネット~フルート~またクラリネットで紡がれる、11小節の旋律がこの曲に一貫して流れるテーマとなっています。独特の音階を思わせる音遣いで、わらべうたのような懐かしさが感じられます。
「ことのは」は「言葉」。音もまた言葉、と石毛里佳さんは話します。言葉を選んで、並べて、文章を書くように、ひとつひとつ選んだ音をつないで曲を作る。「文章では表現しがたい、人の感情や想いが、音楽で伝わっていくこともあるのではないでしょうか。」(解説より)
参考演奏収録CD
CAFUAセレクション2007「メトロプレックス」
演奏:航空自衛隊西部航空音楽隊
指揮:加養浩幸・浦川薫
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=186
邦人、海外、バレエ音楽からのアレンジなど、自由曲におすすめの楽曲をセレクト!一つの旋律を全曲通して用いるにあたり、「一途な気持ちで書いた」と石毛里佳さんは話しています。基本の旋律があり、それが色々な形に変容しながら紡がれていく様は、さながら人の心の変わること、変わらないことを表しているようにも思えます。
曲中では、クラリネット、フルート、オーボエ、アルトサックスなどにソロがあります。なかなかの「どソロ」ではありますが、奏者一人一人が「おもい」を込めて演奏して下されば…とおもいます。
…ところで、「おもい」って、つまり何なんでしょう?楽譜担当の主観で申し訳ないのですが、「おもいをこめる」「思いを入れる」つまりは「思い入れ」。「フレーズの良いところ・好きなところ・特徴的だと思うところをとらえ」、「それを誰かに届ける、分かるように伝える」というふうに考えてみるのも良いかもしれません。
本日は、石毛里佳作曲の「おもいのことのは」をご紹介しました。
このコーナーも5月末までということで残りわずかではございますが、最後までお付き合い頂けると幸いです。明日もどうぞ、お楽しみに。
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⑩交響的詩曲「走れメロス」/ 福島弘和
こんにちは。前回まで、紹介ツイートを一気に連投で上げて参りましたが、本日からは少し間をあけながらご紹介していきたいと思います。本日ご紹介する作品はこちらです!
交響的詩曲「走れメロス」/ 福島弘和
演奏時間:約6分半 グレード:3+
http://www.cafua.com/products/detail573.html小編成の紹介企画なので、小編成版を前提にご紹介していきますが、この作品には大編成版もございます。
大編成版の詳細ページ>>http://www.cafua.com/products/detail571.html福島弘和『交響的詩曲「走れメロス」』は、江戸川女子高等学校吹奏楽部の委嘱により2006年に作曲されました。
顧問の先生から「オペラのような作品を」とのオーダーがあり、日本人に親しみの深い題材として、太宰治の「走れメロス」を取り上げたと、福島氏は話しています。参考演奏収録CD①
CAFUAセレクション2007「メトロプレックス」
演奏:航空自衛隊西部航空音楽隊
指揮:加養浩幸・浦川薫
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=186
コンクール自由曲におすすめの作品を集めたCDです。参考演奏収録CD②
福島弘和作品集1『交響的詩曲「走れメロス」』
http://www.cafua.com/products/detail671.html
ブックレットに「福島弘和×鈴木英史」対談を掲載しています。福島弘和作品集1『交響的詩曲「走れメロス」』では、収録した各作品に対して新たに福島氏から頂いたコメントを掲載しています。
「メロス」誕生にまつわる秘話も。。『交響的詩曲「走れメロス」』は、“激怒”から生まれた。
題材となった小説「走れメロス」について、日本人なら大半の方がその存在を知っていらっしゃると思うのですが、話の詳細はどうでしょうか?
「内容、詳しく知らないなぁ」という方は、一度読み返して頂くと、福島氏の作品もより深く楽しむことができますよ。楽曲が作られるときは、作品にストーリーあるいは流れ、展開のようなものを持たせ、素材をどう持って回ってどこにどう落とす、ということを考える手法もあると思います。福島氏の「メロス」は小説の流れに従って曲を組み立てています。
イタリア語で記されることの多い“曲想標語”は、「メロス」ではあえて日本語で書かれています。音楽史的な紆余曲折?があって、現在の「イタリア語で書かれるのが主流」というスタイルになっていますが、曲や作曲者のフィーリングに合わせた、柔軟な発想もアリじゃないか! と、気付かせてくれます。
中間部の、メロスの妹の婚礼を描くシーンは、楽器の数をぐっと絞り込んで数本の木管のみで演奏されます。素朴で柔らかなイメージが伝わってきます。メロスも、激しいばかりの人間ではないんですよね。
婚礼の後の困難に立ち向かう場面では、調性がb mollとなり、パートによっては最大でフラットが5つ付いてきます(フルート、オーボエなど)。
特に木管楽器は、フラット系の音階練習を重点的に行うと良いかもしれません。最後にb mollからB durに転調し、身代りに残した友との邂逅、王との和解、大団円が描かれます。「この転調を大切に演奏して欲しい」とは、福島氏の言葉。総奏による爽快なエンディングで幕を閉じます。
本日は、福島弘和作曲の『交響的詩曲「走れメロス」』をご紹介しました。次回は5/27(月)のお届けとなります。
次回もお楽しみに!
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⑨メガ・スモールバンド / 石毛里佳
こんばんは。本日も、CAFUAからレンタル中の小編成吹奏楽作品をご紹介していきます。本日はこちらの作品!
メガ・スモールバンド / 石毛里佳
演奏時間:約6分 グレード:3
http://www.cafua.com/products/detail601.html石毛里佳「メガ・スモールバンド」は、東海大学付属高輪台高校吹奏楽部のC編成バンドの為に、2007年に作曲されました。
「20人と少人数ではあるけれど、それを感じさせないメガな作品を」との思いが込められた作品です。収録CD①
「鈴木英史 スパイラル・レジェンド」
演奏:東海大学付属高輪台高等学校・中等部吹奏楽部
客演指揮:加養浩幸
指揮:畠田貴生
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=204収録CD②
CAFUAセレクション2011「ローマの謝肉祭」
演奏:航空自衛隊航空中央音楽隊
指揮:加養浩幸・浦川薫
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=380変拍子を伴い、スピーディーな場面転換が特徴で、聴き手を飽きさせない様々な表情を持っています。途中には、まるで映画音楽のようにストーリーあるシーンを思わせる部分も。
演奏する際は、そのスピーディーな展開に遅れないよう、しっかりついていく、もしくは前に前に少し攻めていくような気持で臨むと良いかもしれません。
ところどころ、はっと聴衆の耳をさらう音遣いがあります。特徴のある音階を用いているのですが、きっと作曲者の音階ボキャブラリーにあるものなのでしょう。美しく旋律的な音階ですので、ここで演奏者の方のボキャブラリーにも加えて頂ければと思います。
最後は聴衆の意表をついて突然終わります。もやっとすることなく、思い切りよく終われると良いですね。
本日は、石毛里佳作曲の「メガ・スモールバンド」をご紹介しました。明日のこのコーナーも、どうぞお楽しみに♪
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⑧ゲマトリア / 天野正道
こんにちは。本日も、CAFUAの小編成レンタル譜(吹奏楽)をご紹介していきます。本日はこちらの作品です♪
ゲマトリア / 天野正道
演奏時間:約7分半 グレード:3+
http://www.cafua.com/products/detail552.html「ゲマトリア」は数値等価法のことで、ギリシャ語やヘブライ語のアルファベットに、それぞれ数値を割り当ててそれぞれの文字を数値変換し、その単語の合計値を算出するものです。
この作品には、「ゲマトリア」のアイディアが用いられているのです。CAFUA?@CAFUA_Records5月22日
天野正道「ゲマトリア」を収録したCDはコチラ♪
CAFUAセレクション2010「交響詩『フィンランディア』」
演奏は航空自衛隊航空中央音楽隊、
指揮は加養浩幸・中村芳文です!
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id=350「ゲマトリア」は1パート一人で演奏すると16人で演奏できるという、超小編成楽曲です。CDでも、実際に16人で演奏しています。
楽譜の詳細ページに楽器編成を掲載しているので、チェックしてみて下さい!16人から演奏可能な「ゲマトリア」ではありますが、クラリネットがユニゾンで奏でるミステリアスな序奏に始まり、切迫感のある急速部や、金管のコラールなど、音量・曲調両方の面において、とてもメリハリのある楽曲です。
途中ピアノ・フルート・サクソフォン・トランペット・ホルン等にソロがあります。じっくり聴かせる少し長めのソロもありますので、堂々と演奏して頂けると良いと思います。
ピアノは、少し技術を要する部分もありますので、もし可能でしたら連弾にして頂いても結構です。音列が少し変わっているところもありますが、そこはこの曲の「ゲマトリア」ルールに則ってのこと、あえて謎を謎のままにしておくのも、良いのではないでしょうか。
楽譜のページには、45秒の試聴音源もありますので、ぜひ聴いてみて下さい。左上の楽譜画像の、すぐ下にあるグレーのボタンです。
本日は、天野正道作曲「ゲマトリア」をご紹介しました! 明日もどうぞ、お楽しみに!
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⑦プロメテウスの雅歌 / 鈴木英史
こんにちは。昨日に引き続き、小編成吹奏楽のレンタル譜をご紹介していきます。本日はこちらの作品♪
プロメテウスの雅歌 / 鈴木英史
演奏時間:約6分 グレード:3+
http://www.cafua.com/products/detail598.html「プロメテウスの雅歌」は、仙台第一高校吹奏楽部の委嘱を受けて、2008年に生まれました。当時部員は25人ほど、初心者の多さにも関わらず大変な力を有するこのバンドの為に書かれた、この作品の一つのテーマは「技術的難易度はそれほど高くせず、それでいて音楽的に様々な工夫が出来ること」。
委嘱主である部員達の「精神に燃える火をもたらす存在」をプロメテウス…人間に火をもたらしたとされるギリシア神話の神になぞらえ、また「かわし合う歌」すなわち「愛の歌」を意味する「雅歌」という言葉と組み合わせることで、創造的な活動を発展させてゆく、その精神への讃歌という意味を込めたと、作曲者の鈴木氏は解説で語っています。
ちなみに、曲の読み方は「ぷろめてうすのがか」です。
鈴木英史「プロメテウスの雅歌」
参考演奏は、こちらのCDで聴くことが出来ます。
CAFUAセレクション2009「プロメテウスの雅歌」
演奏:航空自衛隊航空中央音楽隊
指揮:加養浩幸・中村芳文
http://www.cafua.com/products/detail.php?product_id= 311曲は総奏で強く始まり(Pesanteで、ダイナミクスはフォルテ)、冒頭からはっきりとした楽曲の世界観を打ち出します。ある種の「強さ」や「激しさ」、どこかへと向かうような「疾走感」が、「精神に火をもたらす何か」を思わせます。
途中Moderatoの部分では表情をがらりと変えますが、ただ静かで美しいというよりは、少し不思議で現実離れした雰囲気が漂います。フリューゲルホルンの、長く聴かせるソロがありますが、バンドの事情により楽器の代替が可能です。
ソロの持ち替え楽器について、作曲者自身によるおすすめの楽器を詳細ページ掲載の文章でご案内しておりますので、ぜひご覧になってみて下さい。
ラストは全員で盛り上がりますが、さらに打楽器群による強奏(それも響き止め指示で)で終わります。最後まで、聴く人の印象に鮮やかに残っていく作品です。
本日は、鈴木英史「プロメテウスの雅歌」をご紹介しました!
明日も引き続き、小編成の楽曲をご紹介します。
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